~本当に開国したのは誰か?~


by toudaikaikoku

ビジョンにサーバントたれ

2005年度受講生 佐藤裕一(通称マイケル)

マイケルは大学院二年生。昨年受講生としてアントレに参加しました。

マイケルの人生を大きく変えたものって何?って聞くと「高校時代、弓道部で部長をしていたことです。」
にっこり笑って教えてくれます。

私から見るとマイケルは、不思議な男の子です。

ガタイが良くて、遠目には怖そう、取っ付き難そう。
なのに、ケータイメールは可愛い絵文字がたくさん使ってあって、大好きな先輩の結婚が決まったことを知らされると涙を流して喜びます。
そんなとき、マイケルはでかい体なのにちっちゃな子犬みたいにみえます。ワンワン。

@(o・ェ・)@ノひつじ('ヮ'*)♪(●´ω`)人(´ω`●)

マイケルはアントレを受講しているとき、決まったリーダーがひっぱっていくのって負担が大きすぎるし、脆いだろうなと思っていました。
「リーダーを決めるなんてめんどくさい」
高校時代、弓道部で部を引っ張っていて、大喧嘩をしてしまったから、誰がリーダーともなく自然発生的に事が進むのが一番良いと思っていました。

だけど、アントレが終わった打ち上げで、半笑いの先生の細い目の奥から、
「誰かじゃなく“お前が”やれ」
といわれているような気がしました。
それで、ビジネスプランコンテストに自分たちのプランを出すことにしました。

だけど、そのときもチームのみんなに温度差があって、マイケルは
「みんな、やるっていったって結局やらないんだ。」
って、がっかりしてしまいました。


ビジネスプランコンテストの打ち上げで、早川さんという1歳年上の社長に会いました。
初対面なのに馴れ馴れしくて、変わった人だったので、面白いからいっしょに活動することにしました。
「うちはこういうビジョンを持ってるんだけど、これからはマイケルもこのビジョンの奴隷ね」
最初に早川さんはこう言いました。

マイケルは、よく解らない表現だけど、社長である早川さんをサポートしろと言っているのかなと思っていました。

早川さんは、毎日のように考えやプランが変わっていきます。
NEET solutionに関するプレゼンを二人でしたときに、早川さんが資料を作りました。
当日見てみると、それまでに話していた内容とプレゼンの内容は、全く違ったものでした。
「何がしたいのか分からないから、何もできん!」
二人でプレゼンをした後に、さすがに苛ついたマイケルは、早川さんに言いました。

早川さんは言いました。
「なにいってんの?お前。
俺が何やるかは俺の自由でしょ?何で俺に従おうとするの?
共有しているビジョンを実現しろとは言ったけど、俺をサポートしろなんて一言も言ってないじゃん。
“お前は”何するの?」

「ビジョンのサーバント(奴隷)たれ。」
この社長は、個々が主体者となって最もビジョンを現実に近づけるような行動をしろと、また、例え上司であってもビジョン以外には拘束され得ない、という信念を持っていました。

「なんで社長に支配されてるの?」なんて言いやがる社長がいるのか。
マイケルは目から鱗でした。
“リーダーが引っ張っていく”とか、“誰がリーダーともなく”ではなくて、“全員が主体者じゃなきゃ失格”。
チームを引っ張る、引っ張らないという、変な呪縛から解放されたような気がしました。

チームでも会社でも、全部そうなのか。
肩書きになんて拘束されちゃいけなくて、ビジョンを共有して、1人1人がそれを実現させるために、主体者として能力を発揮して行かなきゃいけないんだ。
もちろん、1人でやれと言っている訳じゃなくて、それが近道ならば主体者同士として協力しろと。

それ以来マイケルは自由です。

やりたいことを思いきりやれるエンジンを、アントレをきっかけにもらったんだなって。
アントレにたくさんさんたくさんありがとうって言いたい。
マイケルは、またにっこり笑ってそう教えてくれました。

[聞き手 金子きよ子]
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by toudaikaikoku | 2007-01-31 20:11